礼儀作法、歩き方、立ち方、座り方などの指導に特化したエチケット・マナー教室への若者の関心が高まっている。9月にはベトナムのSNSプラットフォーム上で「エチケット教室」というキーワードを含むコンテンツが40万件近くの閲覧数と「いいね」数を集めている。
現在ハノイ市とホーチミン市を中心に50以上の施設でエチケット講座が開講されており、履修期間は短期のもので2日、長期のものでは21日に及ぶ。授業料は最低でも200万VND以上で、なかには数億VNDのコースもある。エチケット・マナー教室はベトナムではこれまで一般の人にはあまり馴染みがなく、一部の裕福な人だけに必要とされているものと、認識されてきた。近年SNSなどによりエチケット・マナー教室に対する人々の理解が深まり、今年半ばごろから受講者数が急増。受講者のほとんどは18~27歳の若者層とのこと。
ベトナムのエチケット教室とはどのようなものか。受講者はあらゆるシーンにおける身だしなみや正しい姿勢、笑顔の使い分けなどを学び、視線、立ち振る舞い、歩き方などに優雅さをプラスしていく。インストラクターは受講者の姿勢や仕草といった外面を正すとともに、受講者の考えや行動を社会のルールに当てはめて振り返り、内面を養うことも支援する。
受講者は「物静かなせいで前の職場で無能と判断されたから」「顧客と接する際にアイコンタクトが足りず相手に不信感を与えたから」「マナーを学んで自分磨きをしたい」などと受講理由を語る。
